特別講座 ツバメの塒入り (2009.8.8.)
講座内容宇治川のヨシ原で見られる大規模なツバメの塒入りを観察する
講  師中野 勝弥先生 淀川観察会主宰者
場  所宇治川・向島(宇治市・観月橋付近)



特別講座日でもあり、空の会(市民大学OB)及び一日体験受講生の方達も観月橋駅に集合。


中野先生から、城北と向島の葦原の違いを見て、淀川の自然環境を考える良き機会にして欲しい等についてお話しを頂く。


近畿全体で29万羽、淀川水系に約24%が集まってくるツバメの塒は葦原が多いが、竹林(滋賀県大戸川左岸)、梅畑(田辺市)、街路樹(宝塚市仁川)、トウモロコシ畑(丹波市)等でも見られている。


以前は、このような葦原はなかったそうだ。葦原だけがあっても駄目で、ツバメは、葦の生育状況によって、最も良い場所へと塒を変えている。


昔は”巨椋(おぐら)池”であったこの場所(葦原の反対側)は、昭和の初めに食料不足から干拓されて”田”となった。この場所には貴重な生き物がいたそうである。


多数の人達が、「ツバメの塒入り」を観察に来られていた。中野先生から、ツバメの塒入りには、@上空を乱舞したあと真っ逆様に葦へ(木の葉落とし)、A葦原のすぐ上を旋回して直接葦へ(流れ)、の2種類があるが、できれば上空を乱舞するツバメの観察をして欲しいとアドバイスを頂く。


段々と薄暗くなってきた(午後7時前)。 まもなく、「ツバメの塒入り」を見られそう。


上空にやってきたツバメ。


画面上では、"ゴミ”のようだが、肉眼で上空を眺めると、その多さに圧巻される。


城北では双眼鏡が必要であったが、向島では肉眼によるツバメショーを約20分程楽しむことができた。


中野先生から、ツバメに限らず、植物等を含めて身近な所で新たな発見をして欲しいと受講生に要請された。
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