第34回講座 「哺乳類」 (2010.2.17.)
講座内容哺乳類のフィールドサインによる生息調査法
講  師早川 篤先生 ナチュラリスト入門講座講師、大阪市立天王寺動物園飼育課、大阪自然環境保全協会理事
場  所箕面市:みのお記念の森〜鉢伏山〜止々呂美



箕面駅からタクシーに分乗し、「花博みのお記念の森」に向かう。


3日前に仕掛けた餌(3種類各10個)のうち、残っていたのは@チーズ:4個、Aカマボコ:6個で、Bナンキン豆はなかった。


リスがマツポックリを食べた状態(右は、食べる前で、左が食べた後)。トチ、クルミ、マツカサ等は、脂肪分が高く美味しいそうで、リスはマツカサの実を30秒程で食べてしまうそうだ。


タヌキ又はイノシシ?の糞。何を食べたのか等を調べ、消去法を用いて動物の種類を推定する。糞の大きさがわかるように、スケール、ペン等を置いて写真撮影をする。 。


早川先生から、「ほ乳類の姿を見ることが出来なくても、ウンチ、足跡、食跡などの痕跡から野生動物の種類を想定することができる」と説明を頂く。


仕掛けた3種類の餌、@大豆、Aハンペンは食べられていたが、Bナンキン豆は残っていた。


この糞は、何の動物かな?とつぶやく受講生。


何の巣かな?最初はリスの巣であったが、その後鳥の巣として使われたのでは!


「2方向もぐら捕獲機(写真」)をモグラ穴に仕掛けたり、「シャーマントラップ」を地上にセットしてネズミ類を捕まえ、小型ほ乳類の生息状況を調べることができる。ただし、野生鳥獣を捕獲するには原則として知事の許可が必要である。


歯の形は、食べている物により異なる。イノシシは雑食で前歯は下向き、犬歯がある。歯の形でシカ(山脈型)と区別ができると説明される早川先生。


早川先生から、「自然を取り巻いている動物、植物等の保全とは、今ある状態を如何に保っていくかと言う事であり、興味を持ってどうすれば良いかについて、考えて欲しい」とお話しを頂く。


鉢伏山( 標高604m)から下山する受講生。(受講生の声:フィールドサインを見ながら動物達の生活を想像、納得。人がどれだけ生態系をつぶしているかヒシヒシ感じた。)
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