野山のたより・2003年8月号

「金剛山麓 みかん山のやまゆり」

 どしゃ降りの金剛山びしょびしょになって下りてきたとたん雨がやみ、夏空が広がりました。
帰り道、車を飛ばしていると、ほのかにゆりの香りがしました。車を止め香りをたどってみかん山を登っていくと、見事なゆりの群落がありました。
 近年、金剛山でゆりが激減していることを感じられている方も多いと思います。花ばかりでなく、根こそぎ持っていかれるので、その数年々減るばかりです。写真を撮る方も、ゆりの咲いている下の土を踏まないように気を配っていただきたいものです。そこには、必ずまだ花を咲かすことの出来ない小さなゆりがあるからです。
昨年より、山頂にある転法輪寺にゆりの種をまいています。神仏の力を借りなくては、ゆりは花を咲かすことが出来ないものなのでしょうか。

撮影者:松本 勝 さん

撮影場所:金剛山麓   (2003.7.21.)



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