タンポポ2005_2004予備調査実施要領 表紙

タンポポ調査・近畿2005予備調査実施要項(第1版)
(2004年4月1日〜5月31日実施)



5.2004年予備調査について

I.予備調査への参加の呼びかけと参加方法

 この調査は広く市民に呼びかけており、だれでも参加していただけます。その際、次の2つの方法で参加を呼びかけるとともに、調査結果の集約を円滑に行うため、それぞれの場合について、次のような方法でご協力をお願い致します。
 今回の調査では、後述するように雑種タンポポに関するデータも収集するために、頭花の乾燥標本の添付をお願いし、標本が無いものは有効データとして扱いませんので、必ず標本を同封してください。

A.一般市民の個人参加者
 折れば封筒が作れるような調査用紙を作成して配布します。
 身近な場所でタンポポの花を探してその頭花を採取し、種類を調べ、調査用紙に必要事項を記入し、採取した頭花を乾燥させた状態で紙の小袋に入れて同封の上、各府県単位の実行委員会事務局へ持参するか、切手を貼って送付してください(頭花は腐りますので、ビニル袋には入れないでください)。
 なお、頭花を採取したものと同じ株に、綿毛のついた果実(痩果)ができておれば、それも採取して調査用紙の所定の場所へ貼付してください。
 調査委員会のホームページにアクセスすると、調査地点のメッシュ番号を確認できますので、できるだけメッシュ番号を記入して下さい。
 その後、各府県の集約担当者が、送られてきた乾燥標本によって調査用紙の記載を確認し、同定に誤りがあれば訂正します。そして、調査用紙のデータをパソコンで入力して、府県単位でメッシュ別のデータを集計し、その結果を近畿2府5県で集約して、解析を行います。

B.市民団体や学校団体での参加者(個人参加者でも大量のデータを収集した場合)
 各団体ごとに調査参加者を募集し、参加者はメッシュ地図 (コピー) と必要な枚数の調査用紙を受け取り、メッシュ地図を見ながら調査用紙に調査地点のメッシュ番号を記入する。この場合も、タンポポの頭花と果実を添付して、封筒に入れて、各団体の代表者が集約 (どこまでまとめるかは今後検討) して、各府県単位の実行委員会事務局へ持参するか、送付する。
 その後、この場合もAと同様に、府県別データに加算して、全体の集計に加える。


II.調査方法
  • 1) 調査期間:2004年4月1日〜5月31日
    今回は調査対象地域が近畿全域と広く、南部と北部でタンポポの開花状況が異なるため長い目に設定したが、各地域で多くの種類の株で開花が見られる時期を中心に実施してほしい。
  • 2) 調査のために準備するもの
    ・調査用紙(A3両面印刷)、(あれば、調査用メッシュ地図・実施要項)、筆記用具、ティッシュペーパー、セロテープ、ハサミ
  • 3) どこで調査をするのか
    ・原則としては調査者にお任せします。
    ただし、できるだけ広く、近畿全域に渡って調査をしたいので、団体参加の場合は、メンバーで調査地域を分担するなどして、できるだけ多くのメッシュについて調査できるようお考え下さい。
  • 4) 調査の方法について
    ・詳しくは調査用紙をご覧下さい。
    ここではわかりにくいと思われる下記の4点 について説明を加えておきます。

      A)調査用紙の使用について
    • 今回の調査では標本(サンプル)を採取して送付していただくことになっています。その関係で1つの封筒に複数の種類の標本が入っていると、花粉などが混じったりして同定に混乱が生じるおそれがありますので、必ず、1枚の調査用紙は1種類 (厳密には1株) のタンポポについて記録し、標本も1株のものだけを入れるようにしてください。
      同一地点で2種類以上のタンポポを発見した場合は、用紙をコピーするなどして、別の調査用紙を使って記録し、それぞれの封筒毎に標本を同封してください。
      複数調査された場合は、郵送費を節約するために、すべての調査用紙を大きな封筒にまとめて入れて送ってください。1個ずつに80円切手を貼る必要はありません。

      B)タンポポの標本(サンプル)の採取
    • 予備調査では、種類の確認や雑種かどうかの分析のために、1地点1種類のタンポポについて1本ずつの頭花を採取して、ティッシュペーパーで包むなどして紙の小袋や封筒に入れて同封して下さい(ナイロン袋に入れると腐ってしまうので、必ず乾燥させて紙の封筒に入れて下さい)。頭花がないものは有効データとして扱いません
      また、同一の株で綿毛のできた果実があれば、それも採取してお送りください。ただし、別の株のものを同じ封筒に入れないで下さい。
      果実も種類の識別に有用ですので、できるだけ花と果実が両方ついているものを探してください。

      C)タンポポの種類について(巻末の参考資料参照)  
    • 今回の調査では、タンポポの種類を大きく3つに分けて調査します。調査用紙の指示に従っていずれか1つに○をして、外来種の場合だけタネがあればその色を観察して記録してください。
      また、総苞外片のかたちについては、つぼみやタネができているものではなく、きれいに咲いている花 (花弁が開いている状態) についてすべての種類について観察して、5つの図のうちで最も近いと判断されるものを1つだけ選んで記号で答えてください。上向きと下向きのものが混じっている場合は、明らかに上向きのものが多ければ2を、明らかに下向きのものが多ければ4を選び、両者が同じくらいなら3と答えてください。


      D)メッシュ番号(調査地点)の記入
    • 調査地点については、できるだけその地点のメッシュ番号を調べてご記入ください。
      このメッシュ番号は、旧・環境庁の「緑の国勢調査」でも用いられた地形図の三次メッシュの番号のことで、8ケタの数字で表されます。1つのメッシュは1/25000の地形図を100等分したもので、南北が約0.8km、東西が約1.2kmの長方形で面積は約1km2の大きさのものです。
      調査した地点のメッシュ番号は、次の2つの方法で調べることができます。
    • (1) 旧・環境庁発行の「1/50000 都道府県別メッシュマップ」(各府県の調査委員会にありますのでコピーすることができます)で確認する。
    • (2)調査実行委員会のホームページ ( /shoko/Tampopo/Kinki_2005/) にアクセスしてメッシュ地図を呼び出し、その指示に従って調査地点にカーソルを持ってくると、画面下の方にその地点の経度・緯度・メッシュ番号が表示されるので、この最後の8ケタの数字を調査用紙の該当する欄に転記してください。
    • *メッシュ番号が確認できない場合は、調査地点の住所と目印をできるだけ詳しくご記入ください。この場合は、調査実行委員会で調査者が記入された住所をもとに、地図上でメッシュ番号を探すことになりますので、地図で確認するときの目印になるような駅や公園の名称をご記入ください。




実施要項・目次
タンポポ調査・近畿2005 実行委員会 これがタンポポだ!(似た種類との識別法)
1.はじめに―「タンポポ調査・近畿2005」に向けて タンポポの種類分け(在来種と外来種の見分け方)
2.「タンポポ調査・近畿2005」の目的 雑種タンポポについて
3.新たに生じた問題―雑種タンポポの発見とその増加 過去のタンポポ調査の結果例(1970年代の京阪神、堀田1977より)
4.タンポポ調査・近畿2005実行委員会 今後のスケジュール
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