野山のたより2008年9月号

外来生物 「ヌートリア(Myocastor Coypus)

 7月12日、セミの羽化の観察会の下見で、大川沿いにある桜ノ宮公園を訪れた。暮れなずむ岸辺の草むらで何やら動いている。猫かと思ったが、よく見るとヌートリアだった。
 翌週19日、観察会本番を終えた21時過ぎに、JR環状線の鉄橋下で泳いでいるヌートリアを2頭発見。うち一頭は人を恐れず、岸辺にやってきて、熱心に毛繕いを始めた。泳いでいる姿はビーバーみたいだし、岸に上がり足で首の辺りを毛繕いしている姿はなかなか可愛いい。
 南米原産で戦後、各地で野生化し、在来生物との競合や農作物被害などの問題を起こしている。大阪では2000年に淀川の城北わんどで撮影されたのが最初。2005年には大阪府南部の小河川でも確認され、次第に分布域を拡大している。

撮影者:小嶋 裕 さん

撮影場所:JR桜ノ宮駅南の大川 (2008.7.12.)

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