タンポポ調査・近畿2005 活動記録 No. 11




「タンポポ調査・近畿2005」 第2回実行委員会 報告
(2004.3.13.掲載)

   
【日時】 2004年3月6日(土)午後1時30分〜4時40分
【場所】 (社)大阪自然環境保全協会 事務所
【出席者】 14名(三重:佐野順子、滋賀:布谷知夫、京都:井尻俊之・村田章、大阪:佐藤治雄・名波哲・高畠耕一郎・木村進・宮田章、兵庫:武田義明・鈴木武、奈良:田代貢・佐藤陽香・河合正人、和歌山:なし)
【司会】 高畠(事務局・大阪自然環境保全協会)
【記録】 木村(同)
【案件】
(1) 前回(第1回)実行委員会での主な決定事項(確認)
    1)調査実行委員会の組織体制・実行委員の役割分担
      @実行委員長(代表):布谷知夫(琵琶湖博) *副委員長:武田義明(兵庫県生物学会)
      A事務局:大阪自然環境保全協会
      *事務局メンバー:高畠耕一郎・木村 進・佐藤陽香
      *会計:宮田 修
      *ホームページ作成:佐藤治雄・事務局(木村・高畠)
      *メッシュコードの検索HP:佐久間大輔(大阪自然史博)

    2)調査用紙・実施要項について検討:調査説明会ですでに配布済み

    3)タンポポ調査・近畿2005「2004年予備調査説明会」について:終了
      2004年1月31日(土)実施  於、大阪市立総合生涯学習センター
      参加55名(大阪29・京都3・兵庫10・奈良4・滋賀2・和歌山4・三重3)
(2) 送付された調査用紙、頭花・痩果の処理について
    *本日処理マニュアル案を提案して、検討を加えて修正を行なった。
    これは近畿全体で統一して行なう最低限の処理方法ということで、これ以外に各府県独自な取組みを行なっていただいてもよい。
    さらに、意見をいただいて完成させて4月4日の講習会で配布説明する。
      <検討事項>
       @ 通し番号
      各府県ごとに送付されてきた封筒の順に1から順に数字を打つなどして利用する。封筒を開封する前に外側に打ってもよい。
       A 整理番号
      すべてのサンプル(タンポポ以外の標本や、頭花の標本が入っていないものも含めて)について打つものとし、どの府県のものかがわかるように、1桁目は府県番号とし、それ以降は4桁の数字を打つ。
      なお、1地点の1種類のサンプルについて1つの番号を与えるものとし、1つの封筒に間違って2つ以上のサンプルが入っている場合は、別の小袋に入れ直す。
      府県番号は下記のようにする。
        ー調査地点の府県ではなく、サンプルを処理した府県。
        (三重:1、滋賀:2、京都:3、大阪:4、兵庫:5、奈良:6、和歌山:7)
        * 整理番号の例  大阪の1番目のサンプルは、「40001」となる。
       B 花粉の顕微鏡観察をどこまで行なうか
      →大阪の在来種(カンサイタンポポのみ)では、総苞外片の状態が「1と2」であるが、三重のトウカイタンポポの中には、総苞外片の状態が「1」〜「4」までの幅がある。
        検討の結果、一応、総苞外片の状態が「1〜3」のものについて、頭花の花粉の顕微鏡観察を行なうこととするが、4月4日の講習会で実物の観察を元に必要ならば修正も考える。
      なお、頭花や痩果から判断して、明らかに在来種と判断できるものは花粉観察をしなくてもよい。
(3) 予備調査における雑種の解析について
    *雑種の解析法には、「アロザイム・DNA解析・フローサイトメーターによる解析」があるが、伊東・名波(大阪市大)でフローサイトメーターとDNAによる解析について予備的な検討を行なう予定。
     両者を併用すれば、現在知られている在来種とセイヨウタンポポの間に生じる3つのタイプの雑種(3倍体雑種・4倍体雑種・雄核単為生殖雑種)を識別することができる。
      →予備調査で記録する総苞外片の5つのタイプ毎の雑種の出現率を把握したい。ただし、アカミタンポポとの間の雑種については今後の課題。
(4) 調査結果の集計について 
    *各府県で Excel のワークシート(佐野原案)に入力してくことを考えている。
    今後、データ処理の都合を考えて、エクセルかアクセス(マックではだめ)で入力書式を検討して、次回講習会までには完成させたい。
    今後の処理体制については、次回の実行委員会で検討。
      * もし、別の府県の調査用紙が送付されてきた場合も、原則としてその府県の府県番号を付して処理する。
      ただし、他府県のサンプルが誤って大量に事務局などに送られてきたときは、転送することもある。
(5) 実行委員会主催・参加の行事について
    1)大阪自然史フェスティバル
      @ 場所 大阪市立自然史博物館 花と緑と自然の情報センター(入場無料)
      A 日時 3月20日(土・祝)〜21日(日)9:30〜16:30(入場は16時まで)
      B 会場 「タンポポ調査・近畿2005実行委員会」として1ブース(幅2.7m×奥行き1.8m)を確保。机2・椅子1・横壁1・生物顕微鏡2のレンタルを申し込み。
      C 掲示物 近畿2005調査の調査方法と調査への呼びかけ+過去のタンポポ調査データ(大阪+滋賀)+写真 を予定して、木村が作成中。
      D展示物 タンポポの鉢植え(カンサイ・シロバナ・アカミ・セイヨウの3タイプ)・顕微鏡での花粉観察(在来種・外来種)・調査用紙(チラシ):各府県分を置く。
      E 予定 12日(金)「搬入出計画」の締切、13日(土)〜19日(金)搬入期間(9:30〜16:30)、3月20日(土)〜21日(日) フェスティバル、21日13:15-13:30口頭発表
      F 当日は大阪のメンバーで分担して当番を置く。
    2)予備調査現地説明会(於:大阪市長居公園〜長居植物園)
      @ 日時 4月4日(日) 10時30分〜12時30分
      A 集合 午前10時30分、「長居植物園入口」
      B 準備と役割分担 ・受付(佐藤・高畠)−参加者カード ・あいさつ(布谷) ・メッシュ番号検索(佐久間)−器材準備 ・調査方法説明(木村)−地図・調査用紙
      C 行程と内容 
        1) 10:00〜 集合場所で受付開始(参加者カード)
        10:30〜開会のあいさつ・諸連絡
        2) 10:40〜調査方法の概要の説明+メッシュコード検索の演示
        3) 11:00〜長居公園内でタンポポウォーキング−タンポポ(外来種)を探して植物観察。調査方法やタンポポの見分け方・調査用紙への記入方法を説明
        4) 11:45頃〜希望者で長居植物園へ入園(入園料200円)して、在来種を探す
        5) 質疑応答をして、12:30までには解散予定(解散前に今後の各府県の予定連絡)
    3)タンポポ識別講習会(於:大阪市立自然史博物館会議室)
      @ 日時  4月4日(日)13時30分〜16時、博物館職員通用口からタンポポの講習会参加と申し出て入館し、会議室に13時30分までに集合
      A 日程と内容(役割分担)
        1) 13:30〜 受付(佐藤ほか)−参加者カード(午前中のものを流用)
        2) 13:30〜 開会のあいさつ、講習開始:識別マニュアル説明(木村)
           見分け方の図録・写真準備、光学顕微鏡等準備(佐久間氏に依頼中)
           * 識別講習のためのサンプルは参加者が各自持参すること。データ入力方法も確認
        3) 実習開始〜質疑応答、今後の予定の確認後、解散
    4)タンポポ調査サンプル検討会(於:大阪市立自然史博物館実習室)
      @ 日時  6月5日(土) 13時〜16時
        博物館職員通用口から講習会参加と申し出て入館、実習室に13時集合
      A 日程と内容(役割分担)
        1) 12:30〜 受付(事務局他)−参加者カード(高畠)
        2) 13:00〜 開会のあいさつ、各府県の報告(データ数・調査状況報告)
        3) 13:20〜 サンプル処理方法の確認(木村ほか)
        4) 13:30〜 各府県実行委員会で識別できなかったサンプルの検討
        *最初に大きな問題点があればみんなで検討し、残りの時間で作業を行なう
        *この日に処理できなかった場合は、各府県に持ち帰るか、集中して検討
(6) 実行委員会予算や助成金の申請・寄付金の公募
    @ 収入
      1)助成金の申請 
       調査活動の費用にあてる為に、自然保護や環境教育に関する研究・活動助成を申請している。
      現在のところ、日野自動車グリーンファンドの助成金(45万円、1年)と河川環境管理財団(120万円、2年)が決定。
      今後申請予定のものには下記のようなものがある。
        候補:タカラハーモニストファンド(3〜4月締切:木村・布谷)・日本生命財団(5月締切:鈴木)・富士グリーンファンド(5月締切:  )・その他
      *各府県単位でも申請可能なものがあれば、各府県の調査実行委員会で申請する。
      2) 寄付金の公募 
       下記の郵便振替口座を作った。
       各府県でここの口座への寄付金を募ってほしい。
       HPにも寄付を募る記事を掲載予定         
        ・口座番号:00950−3−221884番
        ・口座名称:タンポポ調査・近畿2005実行委員会
    A 支出
      1) 各府県で20000円までの予算を計上−日野自動車の助成金から支出予定
      2) 「タンポポ調査・近畿2005実行委員会」宛ての領収書(日付・品目記載)が必要
      ・品目は「会議費・通信費・事務用品費・印刷費」とする
      ・裏に鉛筆で府県と支払い者名を記入し、会計担当(宮田さん)に提出
      ・残金があれば近畿事務局へ返金
(7) 各府県の取組みの現状報告(2004年3月6日現在)
    @ 三重県−下記の説明会で調査用紙と独自のプリント(調査の要点・見分け方)配布
      ・三重県立博物館・学習室(津市広明町)   2004年3月21日(日)13:00〜
             ・横山ビジターセンター(阿児町鵜方875-24)2004年3月27日(土)10:00〜12:00
       ・熊野文化圏専門学校(熊野市磯崎町1138-3)2004年3月14日(日)10:00〜12:00
       ・松阪森林公園(松阪市伊勢寺町1678)    2004年4月11日(日)10:00〜12:00
       ・上野森林公園 2004年4月17日か18日(未確定
    A 大阪府
      ・大阪市立総合生涯学習センター(調査説明会)2004年3月7日(日) 13:30〜16:00
      ・保全協会里山一斉調査(大阪府内14コース) 2004年4月11日(日)
      ・岸和田市(泉本法子さん)  2004年4月17日(土)
      ・堺市大泉緑地(中央入口噴水前) 2004年4月18日(日) 10:00〜14:00
      ・大阪城公園 2004年4月18日、
      ・堺市鉢ケ峰・泉南市・吹田市:日時未定
      ・大阪市立生き生き地球館 2004年5月8日 14:00〜16:00(要申込み)
    B 兵庫県 (ヒト博「たんぽぽウィーク2004年4月24日〜5月2日」より引用)
      ・「春の花をさがしに行こう!」4/24(土)13:00〜14:30
      ・「タンポポを見分けよう」4/25(日)13:30〜15:30
      ・「タンポポを花粉で見分ける」5/1(土)113:00〜1400
      ・「たんぽぽで遊ぼう」5/2(日)13:30〜15:00
    C 和歌山県
      ・和歌山県立自然博物館(1Fレクチャールーム) 2004年3月20日(土)2004年予備調査中間報告会(調査期間:2004.2.1〜)高須氏講演+各地域の調査報告
    D 滋賀県
      ・6つの参加団体へ調査用紙1800枚配布
      ・4/11(日)生き物調査協力委員向けに研修会
    E 奈良県
      ・2/20 観察会で調査依頼
      ・3/7総会で提案
      ・4/18・4/25 観察会でタンポポ調査について広める
    F 京都府
      ・3/12 京都教育会の役員会で原案作成→高校の教員中心に取組んで行く
8)その他
    @ 後援申請について − 近日中に申請書提出
      *対象:2府5県、同教育委員会、日本環境教育学会、新聞5社
    A 生き生き地球館(鶴見緑地内)での「環境学習ルーム」での展示(4月8日〜6月末日)
      *5月8日午後2時〜4時講座「タンポポを調べて身近な環境について調べよう」
    B 「タンポポ調査・近畿2005」実行委員会のホームページを全面変更
      現在、少しずつ充実を図っているが、意見や要望をお聞かせいただきたい
      このHPには各府県のページを作成しているので、府県別の案内などがあれば、調査委員会(tampopo@nature.or.jp)までお送りいただければ、順次掲載していく
      ◆HPにタンポポの写真集のページをおきたいので、手持ちの写真があれば近畿事務局まで送ってほしい。デジタルデータが望ましいが、プリントでもよい
    C 日本自然保護協会「第1回 P.N.ファンド テーマシンポジウム」でタンポポ調査について講演(木村)
      *6月13日(日)10時〜16時、於大阪市立自然史博物館講堂
(8) 今後のスケジュールについて (9) 次回の会議日程
    ・第3回実行委員会
      日時:6月5日(土)10時〜
      場所:未定 
        可能なら大阪市立自然史博物館(依頼中) → 無理なら長居公園周辺で探す
 連絡・問い合わせ先:
   タンポポ調査・近畿2005事務局(tampopo@nature.or.jp

530-0075 大阪市北区中崎西2-6-3 パステル1-201
(社)大阪自然環境保全協会内
Tel: 06-6374-3376 Fax: 06-6374-0608

担当:木村進・高畠耕一郎

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