タンポポ調査・近畿2005 活動記録 No. 12 |
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【日時】 | 2004年6月5日(土)午前10時30分〜12時30分 |
【場所】 | (大阪市立自然史博物館 実習室 |
【参加者】 | 三重(佐野)、滋賀(布谷)、京都(石井)、大阪(伊東・佐久間・佃・広崎・纐纈・宮田・酒井・米道・杉野・横山・有川・南・西端・佐藤・高畠・木村)、兵庫(なし)、奈良(田代)、和歌山(溝本) 以上21名 |
【司会】 | 高畠(事務局・大阪自然環境保全協会) |
【記録】 | 米道・木村(同) |
【案件】 |
(1) 前回(第2回)実行委員会から本日までの動き(報告)
近畿全体で統一して行なう最低限の処理方法をマニュアル化(第2回実行委員会と、4月4日の講習会で検討して配布(別紙)。採取地が他府県のデータも届いた県で処理する。 2) 調査データ入力シート(エクセル): そのままのものと入力フォームを設定したもの2種類を作成。添付ファイルで送付ずみ。入力フォームを改良したものが完成(佐藤・杉野)したので、近々送付する。いずれでも方法でもよい。 3) 実行委員会主催・参加の行事について(報告) ・大阪自然史フェスティバル: 於大阪市立自然史博物館、3月20日(土)〜21日(日) 「タンポポ調査・近畿2005実行委員会」として、1ブースで展示。鉢植えの展示や花粉の顕微鏡観察をしてもらう。口頭発表で、タンポポ調査について呼びかけ、記念講演講師の浜口哲一氏(平塚市博物館)と情報交換(担当:木村)。 ・予備調査現地説明会: 於大阪市長居公園〜自然史博物館、4月4日(日) 10時30分〜12時30分 雨天のため大部分は室内講習、参加約30名、インターネットによるメッシュ番号の検索の講習・顕微鏡による花粉観察も行なう。 ・タンポポ識別講習会 於:大阪市立自然史博物館会議室、4月4日(日)13時30分〜16時、参加約35名 顕微鏡での花粉観察は参加者全員に見てもらって、ほぼ理解が得られたようだ。サンプルの処理方法についても検討し、修正を加えた。
A 各府県のこれまでの調査状況(講習会・参加団体・参加人数・地域のバラツキ等) 1) 三重県 5ヶ所の説明会で約60人参加。ほぼ全県から集まった。団体参加は少なく、亀山の団体と中学校1校。サンプルのチェックは佐野さん1人で行なった。頭花のサイズ・花弁の色・総苞内外比・総苞の色・縁毛の数・小角突起の状態を記録 2) 滋賀県 4つの団体へ依頼し、調査用紙をすべて配布。今回は指定した通り送ってきており、誤りは少ない。在来種で明らかなカンサイタンポポは少なく、セイタカ・トウカイが多い 3) 大阪府 1回説明会開催し、伊東氏の講演、40人参加。団体参加多い。メッシュコードなしや誤った記載のものもあった。また、「なし」での報告もあった 4) 奈良県 田代さん1人で郵送されたものはすぐに処理。誤りは少なく、1人で100点やった人も。奈良自然観察会以外の人が結構多かった 5) 和歌山県 予想よりたくさん集まった。これから、調査用紙の入力作業を和歌山大学の学生さんと行う。メッシュコードが入ってないデータが結構あるので時間がかかりそう。他にも、調査項目の記入もれが目立った。調査参加者は8団体75名
1) 各府県別の在来種の割合はどれくらいか? 在来種の分類はどのようにしたか? それらの分布について? 黄花型:カンサイ・トウカイ(カントウ)・セイタカ・ケンサキ・ヤマザト・クシバ・(イブキ)・(ナガオカ) 白花型:シロバナ・キビシロ
* 花粉の観察で、他種の花粉が混ざっていたり、砂粒・泥などの混入にも要注意 A 入力処理後の調査用紙、頭花・痩果サンプルの扱いについて
2) 頭花・痩果サンプルは小袋に整理番号を朱記して一定数ずつ(大阪では50ずつ)封筒に入れて保存しているが、今後の活用を考えると、小袋から頭花だけ出して、痩果だけを残して冷蔵保存することが望ましい。
痩果については、小袋用紙(必ず整理番号を記載しておくこと)にセロテープで貼り付けたまま、密閉できる容器(または、ナイロン袋)に入れて、冷蔵庫で低温保存 これらは、各府県で処理が終了していらなくなったら、大阪市大(伊東明先生)まで郵送してください(全サンプルでもよいし、各府県で分析が必要と判断したものだけでもよい)。伊東先生のほうで必要に応じて、発芽させてDNA量の解析にかけていただく 送付先:〒558-8585 住吉区杉本3-3-138 大阪市大理学部植物生態研究室 伊東 明(Tel:06-6605-3167)
* 役割・目的:データ処理の方法について検討し、実際に近畿全域の調査結果について集約して考察を加え、中間報告書をまとめる。 その結果をもとに、2005年本調査の調査方法の原案についても検討して、次回の実行委員会に報告する。 * 委員(自薦他薦で決定):布谷・佐藤・伊東・佐久間・佐野・纐纈・高畠・木村(以上決定)+武田and/or鈴木(兵庫県から選出していただく) 以上9〜10名
6月末日までに無理な場合はご連絡の上、入力が終了したデータだけでも提出してください。
3つのタイプの雑種の解析がすべて終了した大阪市大構内〜住吉・東住吉区の309サンプル中、純粋な外来種は215個体(69.6%)で、雑種は約30%でこれまでの報告より少ない結果になっている。 その他の地域は、まだ雄核単為生殖雑種の分析はできていないので、それを除いた雑種の比率は、吹田市:69%、堺市:76%となっており、思ったほど多くはない) *今後は、伊東先生の予備的な解析の結果と、総苞外片の5つの状態や花粉の観察結果を対応させて、現在報告されている下表の対応関係が近畿地方でも言えるかを検討していくことになる。予備的な解析のデータだけでは少ないので、さらに、各府県ごとに痩果のサンプルから一部を抽出し(花粉観察だけでは判定できなかったものなどは花粉の顕微鏡写真を撮影できれば記録しておくこと)、発芽させてDNAの解析を行なって、「総苞外片の5つの状態」毎に、3つのタイプの雑種・純粋な外来種がそれぞれどれだけ含まれているかを明らかにし、本調査に備えたい。
1) 基本的には予備調査と同じ方式の調査を継続する必要があるだろう。そして、この2年間の調査結果で分布地図を作成する。この場合、予備調査結果を踏まえて、「調査用紙」や調査の方法の一部は修正を加えたい。 2) 大阪では、@の調査と平行して従来までの方法での調査を行うことも考えている。 小学校や中学校での調査で全員にサンプルを採取させて行なうと、我々の処理能力を超えたサンプルが集まるだろう。そこで、下記のような対応が考えられる。
b、地点については、団体参加の場合は団体に必要なメッシュ地図をコピーして配布し、それをもとにメッシュ番号を記載していただく。または、地図にデータをプロットしていただき、これから読み取る方法も可能か。 *これについては、当日は議論せず、各府県でも検討しておいていただき、予備調査結果の中間報告が解析委員会からされて、雑種の解析結果も出されてから改めて議論したい(9〜10月) A 本調査の調査体制・方法について 1) どのようにして、調査を広めていくか? 参加団体を増やしていくか?
*携帯電話を利用する方式を導入するか? *その他
*形態学的解析:総苞外片・頭花・痩果の観察・計測による解析
調査活動の費用にあてる為に、自然保護や環境教育に関する研究・活動助成を申請している。本日現在、日野自動車グリーンファンド(布谷、45万円、1年)と河川環境管理財団(伊東・名波、120万円、2年)に加えて、タカラハーモニストファンド(木村、50万円、1年)が決定。 また、富士グリーンファンド(木村、250万円)を申請中。今後、昨年ダメだったNACS-JやWWFに再申請(7〜8月頃締め切り)する予定。 *各府県単位でも申請可能なものがあれば、各府県の調査実行委員会で申請する。 2) 寄付金の公募 各府県で下記口座への寄付金を募ってほしい。 *口座番号:00950−3−221884番 口座名称:タンポポ調査・近畿2005実行委員会
2) 「タンポポ調査・近畿2005実行委員会」宛ての領収書(日付・品目記載)が必要。品目は「会議費・通信費・事務用品費・印刷費」とする。裏に鉛筆で府県と支払い者名を記入し、会計担当(宮田さん)に提出。残金は返金。 3) 大口の支出は「調査用紙の印刷費」→河川財団から支出
今後、各府県で必要な予算については申し出ていただくことになった。
B 「タンポポ調査・近畿2005」実行委員会のホームページ(下記アドレス参照)。
各府県のページにも原稿をお送りください(調査委員会のメールアドレスまで)。 /shoko/Tampopo/Kinki_2005/
2004年10月頃〜 本調査の方法の検討と、本調査の実施に向けての各府県での取り組み、実行委員会での集約・調整 2005年4〜5月 本調査の実施 2005年6月以降 調査結果の府県別集約→近畿全域での集約→解析→報告書の作成 *次回、第4回実行委員会の日程
<それまでのスケジュール>
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連絡・問い合わせ先: タンポポ調査・近畿2005事務局(tampopo@nature.or.jp) 530-0075 大阪市北区中崎西2-6-3 パステル1-201 (社)大阪自然環境保全協会内 Tel: 06-6374-3376 Fax: 06-6374-0608 担当:木村進・高畠耕一郎 |
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