第15回講座 淀川の河川環境とツバメの塒入り」   (2009.7.29.)
講座内容淀川大堰から赤川鉄橋を経て城北ワンド群ま歩き、淀川大堰上流域の河川環境の現状とツバメの塒入りを観察する
講  師中野 勝弥先生 淀川自然観察会主宰
場  所淀川大堰〜赤川鉄橋〜旧大阪工大高グラウンド付近



 長柄可動堰の代替施設として建設された 「淀川大堰」 は安定的な飲料水・工業用水の確保をもたらしたが、水位変動が少なくなったことにより、上流部では流水が止まってダム湖化し、”淡水と汽水の生態系”が切断されてしまったと説明される中野先生。


大堰の上流と下流で採取した”淡水”と”汽水”の違いを 「味と匂い」 で確認する受講生。


阪神水道企業集団の取水口。尼崎、西宮、芦屋、東灘区の市町村がこの水を使用している。


「柴島浄水場」 取水塔。「柴島浄水場」 の給水能力は、1日に118万トン。この取水口で採水された水は、浄水場で水処理が施されて各家庭に配水されている。


水道用鉄橋上部に群がるカワウ。


赤川仮橋上より。
イタセンパラが初めて見つかった場所。今はワンドを作っても川の流れる工夫をしない限り、イタセンパラは復活しない。


大正時代末期の淀川下流地域地図を用いて、説明される中野先生。
以前は、500程のワンドがあったが、今では50と減少しブラックバスが増えている。


ツバメの塒入りまでの時間を利用して、和田様から「正しい双眼鏡の使い方」について教えて頂く。


ツバメを見つけることが出来たかな?「あ! いたいた! あそこ、あそこ」と初めて見るツバメの塒入りに大喜びの受講生。しかし、ここを塒に使うツバメの数は数年前に比べ極端に減少している。


薄暗くなるにつれて、ツバメが戻ってくるヨシのある場所。


望遠鏡で見ると、ツバメの塒入りの様子がよくわかる。早く交代して欲しいと順番を待つ受講生。


2000年に15,200羽いたツバメが、2008年には、1,500羽に減少。ヨシ原が冠水しなくなり、樹木の森林化等の影響で、ヨシ原面積の減少とヨシの品質劣化が要因と説明される中野先生。
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