タンポポ調査・近畿2005 活動記録 No. 20 |
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【日時】 | 2005年6月4日(土) 午後1時半〜5時 |
【場所】 | (社)大阪自然環境保全協会 事務所 |
【出席者】 | 佐野(三重)、和気・石井(京都)、武田・鈴木(兵庫)、久保田・田代(奈 良)、内藤(和歌山)、佐藤・佃・宮田・高畠・木村(大阪) 以上13名 |
【司会】 | 高畠(事務局・大阪自然環境保全協会) |
【記録】 | 木村(同) |
【案件】 |
(1) 第8回実行委員会報告(2005年4月2日、現地説明会終了後、参加8名。於 大阪市立自然史博物館 実習室):省略 (詳細はここをクリック ) (2) 本調査の実施状況
(自然観察指導員連絡会のメンバー中心、その方の所属団体にも呼びかけ、観察会は上野市で1回実施。昨年の空白地域を埋めるように調査依頼、処理は昨年と同様に1人で行い、頭花のサイズ・花弁の色・総苞内外比・総苞の色・縁毛の多さ・小角突起の状態も記録) 2) 滋賀県(欠席) 3) 京都府 (京都府生物教育会の教員と乙訓の自然を守る会で実施、データは南部に片寄るが昨年少なかった北部もかなりのサンプルが集まったところもある) 4) 大阪府 (昨年の2倍程度のサンプル集まっているが、実行委員会のメンバーも増えて順調に処理が進んでいる。空白地域もほぼ解消した模様。5月28日には大阪市大の伊東・名波先生の研究室でご指導いただき、雑種タンポポの解析実習を行った) 5) 兵庫県 (ヒト博・環境創造協会・兵庫県生物学会が中心。4〜5月に鈴木氏が15回の観察会・説明会実施、昨年少なかった中央部と淡路島のサンプル増加) 6) 奈良県 (奈良自然観察会中心で、発送先は奈良教育大学。昨年少なかった南部の山間地もかなりデータが集まった。6月18日〜奈良教育大でデータ処理を始める) 7) 和歌山県 (昨年度と同様の体制で、御坊や新宮市からも集まった。もともとタンポポの少ない山間部は抜けているところも) (3) 本調査結果の集約について
(シロバナタンポポが多い。花弁の真っ白のキビシロタンポポを1株発見。岡山県のキビシロは4倍体だが、三重県の数株を見てもらったら5倍体) 2) 滋賀県 (欠席) 3) 京都府 (北部にシロバナタンポポが多い) 4) 大阪府 (花粉なしという外来種のサンプルも結構多い。開花終了した花で花粉がなくなっているものとの区別がむつかしい。) 5) 兵庫県 (北緯でほぼ35度より北ではカンサイタンポポは激減し、高次倍数性在来種やシロバナタンポポが多い。豊岡盆地の在来種はヤマザトタンポポで、絶滅危惧種にあげられているが山間部では結構多い。北近畿にもキビシロタンポポがある。) 6) 奈良県 (5月中旬以降は、山間部ではカンサイタンポポの頭花が採取できず) 7) 和歌山県 (南部にはカンサイタンポポがなく、在来種はシロバナタンポポのみという地域もある) *今回の調査で初めて取り入れた花粉観察は、おおむね順調にいっており、昨年度の解析では雑種タンポポとの整合性もとれていたが、大きさのバラツキの程度が様々であり、外来種でもはっきりと差があるものから、かなり大きさがそろっているものまであって、奥が深い?というのが実感である。雑種の解析が済んだサンプルで花粉のサイズの頻度分布をきちんと出しておく必要があるだろう。
2) 頭花・痩果サンプルはいずれにも整理番号を記入し、頭花はティッシュに包んだまま、 別の封筒に入れるか、台紙に貼り付けるなどして、各府県で保存する。 3) 痩果については、小袋用紙に貼り付けたまま、原則として調査終了後、できるだけ早く大阪市大(伊東先生)へ送付するものとする。 なお、府県別の平均的な雑種比率を求めたいので、総苞外片の状態が1〜5の様々なタイプのものが混ざるようにして送ること。 *送付先:〒558-8585 住吉区杉本3-3-138
締切りに間に合わない場合はご連絡の上、入力が終了したデータだけでも提出してください。 入力に当たっては、可能な限り、入力フォームを利用して入力するようにしてください。
頭花と痩果の形態からは在来種とされたものでも、花粉観察で「バラバラ」という結果が得られた場合は、高次倍数性の在来種を除いて、「タンポポの種類」を在来種から外来種に修正し、痩果があればそれを確認してセイヨウタンポポか、アカミタンポポかを区別して、入力しなおす。
→お聞きしたところ、すべての府県で報告書を作成するか、その予定で検討しているとい回答だった。和歌山県立自然博物館では、平成18年度の特別展(夏休み)でタンポポ調査を取り上げる予定。
* 役割・目的:近畿全域の調査結果を解析して考察を加え、どのような形で報告すべきかを実行委員会に中間報告し、その了解を得て、最終的な報告書をまとめる。本調査第1回解析委員会 8月19日(金) 15時〜19時 於、保全協会 <「調査報告書」の編集をどのように進めていくか?> 近畿全体の報告書について、NACSJの助成報告までに間に合わすとすれば、期間が少ないので、カラーチラシや速報的な内容の簡易版とし、その後、さらに解析を加え、どのような形で報告するかを検討していくことにする。 B 雑種タンポポの解析について
送付されたサンプルのうち、一定数を抽出し、痩果を発芽させた実生の葉を用いて、フローサイトメーターと葉緑体DNAによる解析を行なう。 この方法で、現在知られている在来種と外来種の間に生じる3つのタイプの雑種(3倍体雑種・4倍体雑種・雄核単為生殖雑種)を識別することができる。 そして、府県別に外来種のうちのそれぞれのタイプの雑種の比率を明らかにして比較したい。 その際、可能な限り、総苞外片のタイプ(段階1〜5)別に解析をして、府県によってタイプ別の雑種比率に差があるかどうかを検討する。
・タカラハーモニストファンド(50万円、1年)は、4月末日に結果と決算報告を済ませた(大部分が印刷費で支出) ・NACS-Jは前期分(30万円)と後期分(50万)が入金済み。9月末日までに決算報告必要。内訳:消耗品(薬品など)20万、謝金14万、通信3.5万、資料購入2万、印刷費34万、会議費4万、旅費4万など
2) 「タンポポ調査・近畿2005実行委員会」宛ての領収書(日付・品目記載)が必要。品目は「会議費・通信費・事務用品費・印刷費」とする。裏に鉛筆で府県と支払い者名を記入し、会計担当(宮田さん)に提出。残金は返金。
6月〜7月末日 結果の集約とデータの入力 8月〜9月 解析委員会で近畿の調査結果の解析 9月〜10月 第10回実行委員会→解析委員会 12月 NACSJ助成団体発表会 2005年6月以降 調査結果の府県別集約→近畿全域での集約→解析→報告書の作成 *次回:第10回実行委員会の日程
場 所: 大阪自然環境保全協会事務所 *第1回解析委員会の日程
場 所: 大阪自然環境保全協会事務所 |
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連絡・問い合わせ先: タンポポ調査・近畿2005事務局(tampopo@nature.or.jp) 530-0075 大阪市北区中崎西2-6-3 パステル1-201 (社)大阪自然環境保全協会内 Tel: 06-6374-3376 Fax: 06-6374-0608 担当:木村進・高畠耕一郎 |
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