えぼしがた公園自然観察会

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河内長野市にある烏帽子形公園を中心に自然観察会を実施しています。

烏帽子形公園は大阪府の南部、河内長野駅から徒歩15分程の市街地にある烏帽子形山にあります。山頂付近には、かつて山城が築かれ、中世から戦国時代にかけてここで合戦が行われ、その歴史的価値が評価され、2012年には「烏帽子形城跡」として国の史跡に指定されました。

この公園は保全協会と深い関わりがあります。1980年代に河内長野市が烏帽子形山を都市公園に造成する計画を進めていましたが、市民による反対運動が起き、保全協会がその調査を受託して「現状の地形と里山の生態系を残す」ことを提言したことにより「自然生態観察公園」として整備されました。それは、山城の「土塁」や「空堀」などがそのまま残され、国の史跡に指定されるに至った点でも評価されるものです。

その後、1993年に「自然観察インストラクター養成講座」の実地フィールドとなり、講座修了生たちがここで公開観察会を始めました。これまで32年間観察会を開催し、活動を続けています。

コロナ禍以降は、ホームページで申込みを受付けて定員を30名とし、安定した人数の参加者を確保しています。春は「野の花」「虫さがし」、時には公園を飛び出し「小川の生きものさがし」、夏の夜は「セミ羽化ウォッチング」、秋は「バッタのうんどうかい」「どんぐりまつり」、冬は「クリスマスリースづくり」「やぶこぎ」と年間8回の観察会を開催し、小学校での川あそびや地域のイベントへも参加するなど河内長野市との関係も良好です。

国の史跡に指定されて以降、2016年にはその整備工事が進み、子どもたちで賑わっていたプールが老朽化で利用できなくなったり公園内にアスレチック遊具などが設置されたりと公園の様子は観察会開始当初とはずいぶん様変わりしました。また近年の風雨による倒木、ナラ枯れやクビアカツヤカミキリの被害などで植生も変化しています。それでも、まだまだ自然度の高いフィールドで、今年5月にはカッコウが鳴いているのを初めて聞きました。

参加者の低年齢化やスタッフの高齢化など、課題も多いですが、インスタグラムなどSNSも駆使しながら若いファミリー層への参加を促していきたいと思います。(「都市と自然」552号 2025年10・11月号より転載)

ホームページ「えぼしへおいでよ!しぜんとあそぼ!」も覗いてみてください。
ここに観察会の開催情報および参加申し込み方法が書かれています。
  http://eboshi.geo.jp/ 

インスタグラムも始めました!(@eboshigata_nature)
 https://www.instagram.com/eboshigata_nature/

烏帽子形公園(えぼしがたこうえん)ってどういうところ?

烏帽子形公園

烏帽子形公園は、大阪南部、河内長野市にある自然公園です。南海高野線、近鉄南大阪線の河内長野駅より徒歩15分、市街地にありながら、自然豊かな丘陵地です。高野街道沿いのこの山には、昔、楠木正成がこの地形を活かした山城を築いていました。その中世山城跡が、2012年国の史跡に指定され、現在は史跡公園として整備され、有名になってきました。

この丘陵地は、中世さまざまな城主によって利用をされましたが、その後長い間、地元の方たちによって里山として利用され、約30年ほど前、大阪自然環境保全協会の調査・提言により、河内長野市の自然公園として整備されました。
小さな丘陵地ですが、シイの極相林、コナラなどの落葉林、アカマツ林、草地、湿地、暗い谷など、その植生は変化に富んでいて、棲息する生物種も多く、四季折々、いろいろな表情を見せてくれます。

河内長野市 烏帽子形公園紹介サイト

日本遺産ポータルサイト 「烏帽子形城址」

えぼしがた公園自然観察会ってどんなことをしている?

私たちの観察会は、1993年、当協会の自然観察インストラクター養成講座の実習地として利用した後、ここに愛着を持った修了生が自主的に公開観察会を始めました。その後、定例的に観察会を開催するようになりました。

現在、スタッフは、大阪自然環境保全協会が開催している「自然観察インストラクター養成講座」や「自然環境市民大学」の修了生のほかに、地元の市民など、10名程度です。

この会の活動も、行政の中で少しずつ評価され、史跡整備の際には、樹木の伐採などで助言提言等をさせていただけるようになってきました。
また、自然豊かな河内長野市の中にあって、見過ごされがちな生物多様性や地元在来種への意識啓発などを市民へ提供し、子どもたちの環境教育や自然観形成に役立ちたいと、楽しみながら、活動しています。地元のイベントや小学校への出張事業等に協力もしています。

これからも、市街地にある自然豊かな公園、河内長野にふさわしい自然公園のあり方や生かし方を、具体的に提案していきたいと考えています。
こんな私たちと一緒に、森で思いっきり遊びたい方、地元の自然を大事に思う方、いっしょに活動しませんか。

※えぼしがた公園自然観察会の主催する観察会は、河内長野市の後援、及び烏帽子形公園の公園使用許可をいただいています。また、流谷で開催する場合は、付近の土地を所有する方の許可を得ています。

※写真は観察会の一部

 

 ▲小川の生きもの調べ(天見流谷にて)         ▲「のんびりウォッチ」でキノコさがし(烏帽子形公園にて)

 えぼしがた自然観察会風景

▲どんぐりまつりでかみしばい(烏帽子形公園にて)    ▲「のんびりウォッチ」で虫さがし(烏帽子形公園にて)

えぼしがた公園自然観察会ホームページ

令和元年度環境保全功労者等環境大臣表彰を受けました

当自然観察会は、令和元年度環境保全功労者等環境大臣表彰を受けました。
2019年6月12日、東京半蔵門で行われた授賞式が行われ、当観察会スタッフの松尾が賞状を頂きました。

 

当自然観察会は、平成30年度おおさか環境賞の大賞を受賞しました。
2018年9月11日、大阪府庁正庁の間にて表彰式が行われ、田原代表が賞状を頂きました。

  

えぼしがた公園自然観察会ホームページ

ネイチャーおおさか 公益社団法人 大阪自然環境保全協会

ネイチャーおおさかは、身近な自然を愛し、これを守り育てたいと願う市民が運営している公益社団法人の自然保護団体です。お電話でのお問い合わせはこちら 06-6242-8720

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