夢洲の未来の自然環境のために
NEWS!2022年6月10日付
◆6月10日 産経新聞デジタル・産経新聞夕刊に、夢洲の記事が掲載されました。
記事はこちら →「近づく大阪・関西万博 野鳥の「いのち」と開発に揺れる夢洲」
◆6月8日 関西自然保護機構からも「夢洲における自然再生エリアの計画・施工を求める要望書」を提出されています。
◆セイタカシギが繁殖行動をしていましたが、その場所で工事続行!→要望書提出しました!
5月29日、数組のつがいの繁殖行動を観察していましたが、
野鳥の会から、6月5日の調査で、抱卵中の1組をのぞき、他のつがいは移動した模様、という連絡をもらっています。
6月9日 野鳥の会大阪支部と当協会連名で、セイタカシギ繁殖保護の要望書を出しました。
→要望書 →報道各社への情報提供 →写真資料 (いずれも野鳥の会大阪支部提供)
◆6月6日 朝日新聞デジタル英語サイトに、夢洲の記事が掲載されました! → 記事はこちら
◆夢洲で、当協会の調査により、カムチャッカから渡ってきたハマシギが確認されました!
→ 5月15日、足環をつけた個体の写真が夢洲で撮影されたため、山階鳥類研究所に問い合わせたところ、
「この個体は、ロシア・カムチャッカ半島ボリシャヤ・ヴォロフスカヤ川河口(54.183N,155.817E)で
フラッグを装着された1羽です。受付番号はS20210303で整理させていただきました。」
という回答をいただきました。
シギ・チドリなどの渡り鳥は、国境を越え、海を越えて、何千キロもの旅をします。
夢洲は、それらの渡り鳥たちの、大切なサービスエリアになっています。
◆「私たちの住民監査請求は棄却されました】5月27日14時発表
→ 大阪市ホームページ報道発表資料 住民監査請求(夢洲2区埋立工事)の結果について
棄却理由において認識の誤りや論点のずれがかなり散見されるため、
現在、私たちは関係各所と共に、次の対応を検討しています。
◆6月2日、オンライン学習会「住民監査請求について学習しよう!」(終了しました)
◆5月11日(水)、協力団体とともに、関係行政機関との協議の場を持ちました!
日本自然保護協会・WWFジャパン・日本野鳥の会および野鳥の会大阪支部と当保全協会は、
大阪港湾局・大阪市環境局・大阪府市万博推進局と協議の場を持ちました。詳細は、追ってご報告いたします。
【報道されました! 】
◆5月19日(木) 朝日新聞夕刊および朝日新聞デジタル(有料記事)に、当協会提出の住民監査請求と埋め立てられつつある夢洲のことが掲載されました。
→ 埋め固められる、野鳥のすみか 絶滅危惧種が繁殖、近くコンクリ工事も 大阪万博予定地
◆5月10日(火)朝日放送の午後の報道番組「newsおかえり!」で、夢洲の野鳥の生息環境が、万博及IRカジノ建設のために破壊されつつあることが、放映されました。
→ ABCニュース記事
◆5月1日(日)朝日新聞デジタル(有料記事)に、当協会の野鳥調査と監査請求の件が掲載されました。紙面版(5月19日夕刊・大阪版)にも掲載されました。
→ 万博予定地の開発で生命の危機 「夢洲」は水鳥の“楽園” 松井市長「野鳥の皆さん理解を」
【現地報告】
今年もコアジサシがやってきました。まだ繁殖の確認はしていません。(沖合の新島のほうで繁殖している、といわれています)
当協会は、大阪港湾局の許可のもと、この時期工事をせず誰も立ち入らないとされるエリアに自動カメラを設置しております。
そこで、コアジサシの声は聞こえておりますが、まだ集団営巣は確認はしていません。5月末現在。(オオヨシキリ・ヒバリの声は毎日よく聞かれます)
【継続中】
ネット署名引き続きのご協力を!
「生きものの楽園となっている夢洲のヨシ原や湿地を、SDGs万博のために残してください」にご協力ください。(change.orgサイト)
【4月11日監査請求をいたしました!→ 5月27日棄却されました!】
当団体は、現在行われている2区ヨシ原および湿地の埋め立て工事で「湿地や草地、砂れき地等の多様な環境を保全する」という万博アセスに対しての市長意見が損なわれていることを指摘し、この大阪港湾局の地盤改良工事に係る契約行為および経費の執行について、4月11日、住民監査請求を行いましたところ、14日夕、この請求は受理されました。→受理通知
4月15日(金)大阪市役所プレスセンターで、記者会見を開きました。記者会見 →プレスリリース(PDF)
4月22日午後には、監査委員会で陳述を行いました。
住民監査請求の内容:大阪市職員措置請求
事実証明書類 :市長意見(大阪市の公式ホームページ)
工事請負契約書(PDF87ページ)
予算事業別調書(当該ページ)
記者会見での説明 :監査請求した理由説明(PDF)
夢洲2区(当該エリア)の湿地とヨシ原の変化を写真で見る(PDF)
陳述の際の説明 :住民監査請求・陳述資料(PDF13ページ)
大阪市より棄却 :住民監査請求結果(夢洲2区埋立工事) 大阪市より通知文 → 概要版(PDF) 本文(PDF23ページ)
【2022年4月15日 記者会見の報道】
共同通信配信記事:西日本新聞(4月15日 デジタル版),
東京新聞,日本海新聞,熊本日日新聞,北海道新聞,河北新聞,北國新聞,
奈良新聞,福島民報,デイリースポーツ,神奈川新聞,千葉日報,徳島新聞
毎日新聞(4月16日 地方版およびデジタル版)
大阪日日新聞(4月19日)
松井一郎大阪市長 囲み会見(4月18日) → YouTube日本維新の会チャンネル
■夢洲の写真・動画をご利用したいマスメディア・他団体の方は・・・
ご提供できる形で用意しております。
用途・所属を明記の上、夢洲調査グループまでメールをください。 → yumeshima@nature.or.jp
■フォトアルバム最新版はダウンロードできます(最新版)
これまでの活動をまとめて知るには →別画面 NEW!
当協会機関誌「都市と自然」への夢洲関係掲載記事全バックナンバー
活動履歴
過去のフォトアルバムはこちらからダウンロードできます。
夢洲の生きものについて知りたい方は →別画面
夢洲生きもの調査写真アルバム(一部制作中のカテゴリーもあります。)
調査の場所・方法等の説明はこちらでご覧いただけます。
夢洲の自然(動画)など
最近の動き(2022年4月)
◆4月24日(日)コアジサシが来島しています。
◆4月22日(金)監査請求内容について監査委員会で陳述しました。
◆4月17日(日)調査(カモは減り、シギ・チドリが増えています。まだコアジサシは来ていません。)
◆4月15日(金)記者会見を開きました。
◆4月11日 監査請求をしました。
生物多様性の宝庫である夢洲2区湿地およびヨシ原については、生物に配慮するという市長意見があったにもかかわらず、埋め立て工事が始まっています。 そのため、取り急ぎ、2022年4月監査請求をいたしました。
◆4月10日(日)調査
◆4月7日(木)今年のコアジサシ繁殖可能エリア確認のため、大阪港湾局・広域環境事業組合のみなさんと現地視察をしました。
◆4月3日(日)調査
他団体の最近の動き
■2022年3月22日 産経新聞に記事が掲載されていました。
→夢洲の生物多様性保全を大阪万博のレガシーにーー大阪・関西万博へ環境団体が要望
WWFジャパン・日本自然保護協会・日本野鳥の会が連名で、日本国際博覧会協会、大阪市、大阪府らに、2025年に開催される大阪関西万博の会場建設予定地である「夢洲」の自然環境の再生および保全を求める要望書を提出されました。
→WWFジャパン 公式サイトでのニュース
→日本自然保護協会 公式サイトでのニュースはこちら
→日本野鳥の会 公式サイトでのプレスリリースはこちら
万博の環境アセスへの意見書ご協力ありがとうございました!
夢洲万博環境アセス準備書へご意見のご協力ありがとうございました。
万博の環境アセスについては、いかに全部まとめてあります。
※詳細は →こちら(2025関西万博・私たちからの環境影響評価準備書」のページ)をご覧ください。
なお、当協会の呼びかけで、
・日本自然保護協会も意見を提出されています →日本自然保護協会
・WWFジャパンも要望書を提出されています。→WWFジャパンの要望書
・日本造園学会も意見書を提出されています。→日本造園学会の意見書
【継続中】夢洲2区の塩性湿地とヨシ原の保存を訴えるネット署名をしています。
今年3000羽を超えるコアジサシが大集合していた夢洲2区の塩性湿地、そして、セイタカシギが繁殖していたヨシ原を含め、万博中も万博後もそのまま保存してほしいというネット署名をしています。ぜひ、ご協力ください。
内容の詳細は→こちら(こちらのページから、ネット署名サイトに行けますので、先に説明をご覧ください。)
ここでは、セイタカシギの複数のつがいが繁殖活動をし、次世代を育てています。セイタカシギは環境省によりレッドリストの絶滅危惧II類(VU)の指定されており、繁殖成功率が極めて低いとも言われています。
詳しくは、夢洲生きもの調査写真アルバム→「夢洲で生まれるいのち・育ついのち」をご覧ください。
※今までのいきさつはこちらから 2019年から保護エリア冠水まで
※2区万博予定地内での繁殖行動の写真はこちらから 2021年万博誘致エリアでの繁殖行動報告
【継続中】夢洲の活動に寄付のご協力をお願いします!
夢洲コアジサシ応援基金「合言葉はコア234♪」寄付をよろしく
コアジサシについて知りたい方は→コアジサシのみなさん 大阪湾「夢洲」へようこそ!(PDFでダウンロード)
※今までのいきさつはこちらから 2019年から保護エリア冠水まで
※2区万博予定地内での繁殖行動の写真はこちらから 2021年万博誘致エリアでの繁殖行動報告
夢洲ってこんなところです (2020.2月編集)
夢洲は、大阪湾にある人工埋め立て地です。
現在一部がコンテナターミナルや太陽光発電所などに使われていますが、他のエリアはゴミ埋め立て地として、大阪市のゴミ焼却灰や浚渫土・産業廃棄物の処理に、これから何年か利用される予定になっていました。
先にゴミを埋め立てていた場所には、雨水がたまり、池となって、多くの野鳥が飛来する豊かな生態系が形成されつつあります。また、大阪湾にはほかで見られない塩性湿地が自然にできていて、絶滅を危惧される植物も自然に繁殖していました。そして砂利場や草原には、コアジサシやコチドリ、ヒバリなどが繁殖していました。
そこが2025年大阪・関西万博の予定地となり、それに先駆けまたは前後して、大阪市はIRカジノを誘致し開業しようとしています。そして、2019年4月、夢洲が生物多様性ホットスポットとなっている自然環境を調べようともせずに、購入土砂を投入し始めました。
昨年の風景と比較すると、自然にできた池は半分の面積になってしまいました。それでも、渡り鳥たちはやってきて、満員電車のような密度で羽を休めています。
私たちは、生物多様性のホットスポットとなっているこの夢洲に、未来の大阪湾の自然環境回復の手掛かりを描いています。これまでの調査などで得られた情報を基にフォトアルバム(春夏版と秋冬版)を作りました。もちろん掲載種以外にも多種多様な生物が生息~渡来しています。
ご覧になりたい方は、是非ダウンロードしてご覧ください。
夢洲フォトアルバム →春夏版(2019年5月~7月)PDF版
夢洲フォトアルバム →秋冬版(2019年9月~2020年1月)
※2020年12月から、環境は激変しています。それは、夢洲3区(IR予定地)にすでに埋め立てられていた土砂を掘り起こし、万博予定地である2区に移動し埋め立てる工事を始めたからです。その工事により、池や草原など多くの自然環境が失われつつあります。そして、工事開始前に必ず公開されるはずであった「環境アセスメント」準備書は、まだ公開されていません。2021年8月20日
2019年「環境アセスメントへの市民提案」の取り組み (2019.8)
私たちは、2019年5月から8月にかけて、NPO地域づくり工房と共催で、「環境アセスメントへの市民提案」のワークショップを開催、意見をまとめました。
◆この活動は2019年度独立行政法人環境再生保全機構「地球環境基金」の助成を受けて実施しました。
このときのチラシと提案内容は →ちらしPDF(6.7MB)
市民からのアセスメント提案としてまとめました。 →市民からの環境アセスメント配慮書・方法書提案(概要版)PDF
→市民からの環境アセスメント配慮書・方法書提案 (本編)PDF(20ページ)
→概要・英訳版
※より詳しくは、NPO地域づくり工房ホームページの方をご覧ください。
■また、提案をまとめるにあたり、夢洲の将来の自然環境を考えるために広く意見を募集しました。
【質問】1.大阪万博や大阪の地域開発・地域づくりのあり方について、どう考えていますか?
2.大阪万博においてアセスメント(調査予測評価と市民との情報交流)する際に、
特に重視すべきと思うことを教えてください。
3.本提案「市民からの環境アセスメント配慮書・方法書(案)」について
■また、現地の自然環境を知るためにい、生きもの予備調査を計6回致しました。(6月~7月)
その結果は夢洲生きものフォトアルバムとしてまとめ、発行しました。
生きもの予備調査の報告は以下
→7月29日昆虫調査2回目
→7月26日昆虫調査1回目
→7月15日水辺の調査
→7月11日野鳥調査2回目
→7月9日植物調査
→6月17日野鳥の調査
今後の夢洲を考える=生きものたちのミティゲーションを!(2020.2)
大阪湾の夢洲は、多くの水鳥が飛来することで知られ、大阪府の生物多様性ホットスポットAランクに選定されています。ここが、2025年の「大阪・関西万博」開催予定地となったことを受けて、公益社団法人 大阪自然環境保全協会 生物多様性推進委員会では、要望書や質問書の提出、現地調査、環境アセスメント市民提案や意見提出、各種普及活動を続けています。
ですが、廃棄物の埋立地としてホットスポットの自然と両立をはかりながら緩やかに埋め立てられていくはずだった夢洲は、開催地として確定したかのように情報が発信され(正式登録は2020年夏頃)、万博のためという隠れ蓑をかぶり、IR予定地もほぼ埋め立てられてしまいました。
国際目標である持続可能な開発目標(SDGs)のもとで「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げている万博は、本当に私たちの「身近な自然を愛し、守り育てたい」という願いと相いれるものなのか、深い疑問を抱かざるを得ません。持続可能な社会の構築という観点からのアセスメントが伴うならば、より妥当な開催の場所や内容などの選択がありうると考えます。
夢洲は、甲子園100個分という広大な土地で、大阪平野を流れる淀川の河口部。そこに緑地を配置すれば、尼崎から堺にかけての大阪湾岸に大きな緑地帯が生まれます。それは渡り鳥だけではなく、私たち大阪の都市部に住む市民の環境にとってもいい影響を及ぼすはずです。
簡単につぶしてしまう前に、万博後の自然創生をデザインし、今やってきている貴重な生きものたちの避難場所(ミディゲーション)を作るわけにはいかないだろうか?
大阪自然環境保全協会では、やむなく夢洲を開発する場合にも、IR万博同時開催ではなく、すでに土地ができているIR予定地での万博開催と、万博後のIR開業、その間もその後も、現在の万博ウォーターワールド予定地の水辺を、そのまま湿地として残し、生きものたちの退避場所(ミティゲーション)として保全する案を提案しています。